こんにちは。
少し前にお気に入りのポッドキャスト番組のうちの一つ、『となりのかいご』を聴いていて、考え込むことがあった。
下記URLで聴くことができる放送回だ。
https://www.tonarino-kaigo.org/news/p6770/
独居高齢者の孤立死に関する内容で、よく世間で耳にする言葉として「私が死ぬときはピンピンコロリがいい。入院や介護状態が続いて家族や周りに迷惑をなるべくかけたくないから。」というのがある。
多くの人が同様に考えることだと思うし、私も同感だ。
そして「孤立死は良くないこと」「家族を孤立死させてはいけない、世間体が良くない」という感覚が広がっているのも事実である。
家族に亡くなってもらいたくない、長生きしてほしい、というのも当然の感覚である。
だが例えば高齢者が自宅で倒れ、近所に住む家族がたまたまその状態を発見できた場合、当たり前のように救急搬送してもらうことになる。
そうして一命をとりとめたとしても入院や介護状態になって、自宅で独居できなくなることは普通に考えられる。
そうするとご本人からすると「助けてくれてありがとう」という思いもあるかもしれないが「ピンピンコロリができなくなった。家族に迷惑が掛かってしまう。」という申し訳なさも生じると思う。
家族としてはピンピンコロリとしてもその人には亡くなってもらいたくない、つまり「ピンピンコロリ=不幸」ととらえる。いくらその人当事者がピンピンコロリを望んでいたとしても。
私の父は亡くなる前から覚悟を決めていて延命を望まなかったので訪問看護のスタッフも我々家族も延命行為はしないという意思統一ができていた。
そういう周知ができていればよいのだが普通は難しいだろう。
医療の進歩が「望まれない延命」というのも生んでしまっているのではないかと考えさせられた。
何が正しいかはわからない。
おそらく人それぞれが思うことがそれぞれの正解なのだろうと思う。