こんにちは。
11/5と11/13のブログに記したが、ご近所の高齢者宅のゴミ処理問題にかかわった。
分別をしていて色々気付いたことがある。当たり前に思うことも多いが、改めて考えさせられた。
①家族関係は難しい。
お一人暮らしで外部に助けを求めるのはまだ自然な流れだが、ご家族がいらっしゃる状況で外部に助けを求めるということは外からは立ち入れない個別の問題があるはずなので難しい。難しいが、一般家庭でも考えてみれば普通に起こることだと改めて気づいた。
②筋力・握力低下の辛さ
筋力が落ちると瓶のふたが固くて開けられない。せっかくおいしそうだと感じて旅先で現地の特別な瓶詰のものを買っても自分で開けられない。テレビで見ておいしそうだと思って購入しても蓋が固くて開けることができない。そういうものがどんどん溜まっていく。料理をするたびに「これ開けてちょうだい」と頼める人がそばにいればいいが難しい。軽い力でふたを開けることができる便利グッズがあることを知らない。知っていても買いに行けない。どこに売っているかわからない。こういうことも容易に起こりそうなことだと思う。
③量が多いので消費しきれない
出汁や味噌、油、コショウなど、開封して使うことができたとしても一回に使う量があまり多くないため消費しきるまでにかなりの期間がかかる。消費しきれないまま腐らせたり傷んでしまって使えなくなる。かといって使い切るために無理やり多く調理しても食べきれない。これもありがちな感じがする。
④分別がややこしい
燃えるゴミか燃えないゴミかという2択だった昔の時代をごく普通に生活してきた今のご高齢の世代は、高齢になってから考えたり覚えたりすることが辛くなってきてから分別することを強要されたので正直ついていけない人がかなりいると思う。そんな中でも頑張っている方は多いと思うが、「無理!もういい!まとめて出してしまえ!」ってなってしまう人も多いのではないか。
瓶の製品でも空になってから洗って乾かしてからプラスチックの部分を外して出すのは結構大変だと思う。スプレー缶はすべて中身を屋外で出し切ってから捨てましょうとか細かい説明は小さな文字で書いてあるので読みづらいとも思う。簡単な電化製品はプラスチックでできている部分が多いけどいつ出せばいいのだろうか判断を迷うこともあるだろう。
SDGsが大切なのは十分わかるが、そういう「(言い方は悪いが)頭と体がついていけない高齢者の目線」でも考えるべきなのかもしれない。
⑤ゴミ屋敷化の可能性
今回関わった方は「片付けよう」という意思があるのでものすごくよかったが、その気持ちを折ってしまったり、外部との関係が悪くなって閉鎖的になってしまう可能性も隣り合わせで存在すると思う。テレビでもよく言われるようになったが各地にゴミ屋敷があるが、すぐ近所にも簡単にあちこちに出てくる可能性が十分あると痛感した。
⑥介護従事者の不足や質の低下
一部でも介護保険のサービスを利用しているということはケアマネがケアプランを立てているはずで、家の状況は知っていなければおかしいと思う。にもかかわらずこんなことが起こるということは介護従事者不足が影響していると容易に想像できる。ケアマネだけでなくサービスを提供している事業所の職員も状況はわかっていなければおかしい。それなのに放置されていた。おそらくこういった問題はあちこちで起こっているはずだ。
今回の一件で色々なことを考え、色々な問題点がわかったと自分で思う。同じ地域に住むものとしてもっと早く手を差し伸べておくべきだったという反省もしつつ、行政側もすぐにでも様々な対策を立てて実行していってもらいたいと切に願う。